Katoのきまぐれメモ(2008-11-24)

08/11/24(Mon) [長年日記]

▼ Martin OM-28V

今日はお茶の水の楽器店街を巡る予定。

・・の前に、池袋にあったOM-28Vの新古品をもう一度確認に行く。前回違う店員さんに試奏をお願いするが、やっぱりビビッとは来なかった。ちょっと細くて神経質な音の印象。アコギ主任らしきその店員さんと少し話をすると前の所有者がワケありで買って放置していた品とのこと。新同品というコンディションからすると値段的にはお買い得なんだけど・・肝心の音が気にいらないのではしょうがない。

お茶の水に出てＫ楽器にて試奏。これも今ひとつ来ない。続いてⅠ楽器に向かうが１本あった在庫は売れてしまったらしい。店員さんが次回の入荷の日を教えてくれた。

Ｓ楽器に行く。以前試奏に行ったらとっかえひっかえ何時間も弾きまくらせてくれたところだ。残念ながら今日はその主任さんはいなかった。また濃～い話を聞きたかったのだが・・(;^ー^)

さて、ここで試奏した28Vがたいへんまろやかな太い音でとても気に入った。ちょうど別のお客が買い物をして店員さんがその接客をする間、30分ほどずっと試奏していたが飽きることなく気持ちよく弾いていた。

今回試奏でチェックしたポイントは、音色はもちろんとしてフィンガースタイルで弾く場合に必要な低音弦の伸び具合と、デッドポイントの場所である。なんでかはわからないが、ギターには構造上必ず共鳴の響かない（音が伸びずにすぐ減衰してしまう）場所が存在し、一番目立つ低音域ではＧ～Ｂ♭辺りにある。このデッドポイントがギターで頻繁に使うＧとかＡにあると俺としてはあまり気持ち良くないわけで、出来れば押さえる頻度の少ないＡ♭Ｂ♭辺りにあるのが都合がいい。まあこれはノーマルチューニングの場合で、半音下げチューニングとかで使ったりするのであればまた事情が変わるし、演奏する音楽のジャンルによっては♭にない方が好ましい場合があるかもしれない。

今回試走したもののデッドポイントはＡ♭でこの点も問題なし。低音弦のサステインも詰まることなく申し分なく伸びる。フォワードシフテッド・スキャロップド・Ｘバインディングの表板は新品のくせにクラシックギターのような鳴り方で、軽いタッチから鋭敏に反応して自分が１段上手くなったように感じるほど。というわけで購入決定＼(^o^)／

家に持ち帰りD-28と弾き較べてみた。D-28は倍音成分が強く自然なコーラスが掛かり、シャラシャラとクリスタルのような透明な音がしてものすごく気持ちよい。金属的な中抜けのドンシャリ傾向なので、メロディを弾くソロギターなんかには線が細すぎてちょっと厳しいが、ポロポロとアルペジオを爪弾いたり、ドスの効いたストロークで歌の伴奏なんかやると最高に迫力がある。

一方今回入手したOM-28Vは透明というよりやや茶か琥珀色が着いたサウンドで、ボディサイズとまだ造りたてのホヤホヤということもあって中域のふくよかな丸い音がする。ストロークもアルペジオも気持ちいい。音にコシがあるのでソロギターを弾いてもメロディが前に出てくる。上から下までしっかり出ていてバランスがすごく良く、まろやかだがしっかりした存在感のある音質はD-28とはまた別種類の癒される音だ。