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kato@川越の日記兼覚え書きです。
主にDUCATI 900SS、アドレスV125Gやラパンでの旅や整備などを忘れないように記録しておきます。

17/11/16(Thu) [長年日記]

ワンウェイベアリング交換

注文していたワンウェイクラッチのベアリングが午前中に届いた オランダからわずか4日 送料無料だってのになんて早さだ! 天気もいいし、早速交換作業に入ろう

ジェネレーターカバーは一度開けたことがあるので、進行はとてもスムーズ しかし今回はクランクシャフトのセンターナットを外さねばならない 合わせ位置にマーキングをしてインパクトレンチを使用する 最初なかなか緩まなかったけど数十回の打撃で取り外すことが出来た さすがに190N・mは固い

フライホイールごとスタータードリブンギアを引き出すが、ピックアップコイルが引っかかる 一度コイルを外してしまうとまた組み付け時にギャップ調整をしなければならなくなり、一手間増えるが仕方がない

 

外したフライホイールとスタータードリブンギアの回転をテストしてみると、一方が滑るのは当然として、引っかかる方向ではしっかりと食いついて一緒に回っていた アレっ?

もっとスカスカなのかと思っていたがこれは予想外 じゃあどうしてセルモーターの時は滑って伝わらないんだろう?

 

ワンウェイベアリングはサークリップで留められているだけなのでつまんで簡単に取れる 2枚のプレス打ち抜きのリングを鋼線で一体化し、並べたコマを(ガーター)スプリングでまとめたもの 20年も前のバイクだから仕方ないとはいえこんな単純な部品が2万以上する こういうのにも規格があって汎用品を使えればいいのにね

 

ドリブンギア側の摩耗は目立つほどではないが、フランジの方はベアリングの打痕がついている しかしこれがどれだけ滑りに影響があるのかは不明だ

 

左が滑っている方、右が新品 一見してたいして違いはない コマの飛び出し具合を見比べても大差はない しかし触ってみるとコマを内側に押しつけているテンションが全然違う!! そしてリングのプレートも古い方は回転方向のガタが多い

 

それぞれのスプリングを外してみると明らかになった 新しい物は綺麗な輪でスプリングの強い反発力を感じられるが、古い方は伸びたパンツやソックスのゴムみたいに弾力がほとんど失われていた

単体を手で動かす程度ならば摩擦力を発生できても、セルモーターの強力な駆動力と冷えたオイルに浸かったクランクの抵抗力に逆らってまでスタータードリブンギアに圧着するだけの力は無くなっていたのだ やはり最大の原因はスプリングにあった!

試しにネットの先人に習ってスプリングを2cm弱カットしてつけ直してみると、新品に近いテンションにはなった しかしスプリング自体かなり傷んでいて、テンションを強くしたことでいつ切れてしまうやもしれない 今回は再利用する気にはなれなかったが、緊急時には有効だろう

このスプリングさえ新品に交換すれば、クラッチ滑りの問題の大半は解決すると確信した いきなりベアリングだのギアだのを何万も出して交換させるのはあまりに非道というものだ まず安上がりなスプリングの交換を試してみるべきだろう それでいよいよダメならassy交換もやむを得ない

ただしこのスプリングもメーカーからはパーツとして出ていないため、代替品を探す必要がある 例えばSKFのオイルシール、50X65X8 HMS5 RGからガータースプリングを取り出して流用してみるとピッタリ! しかし同じサイズでもNOK製はガータースプリングの径がわずかに大きくワンウェイの溝に収まらなかったので注意したい

 

新品のベアリングを入れギアを挿入する時はそのまま真っすぐだと入らない コマが引っ込む方向に少し回転させながら入れるのだ

さて、あとは元通り組み上げるだけだが

ここからがまたしても地獄だったwww

 

センターナットをトルクレンチで締めようとしたが、ギアを入れてリアホイールにつっかえ棒をしてもリアブレーキを思い切り踏んでも、フライホイールが回ってしまい上手く締められない レンチを使うにはフライホイールをホールドするツールが絶対に必要だ

仕方がないのでマーキングを頼りに再びインパクトを使い締めた 走行中に緩んでくるのが怖かったので、もう一度インパクトで緩めてみてタイトに締まっているのを確認 だがこれらの作業が余計だったらしい…

液ガスを塗り、カバーを締めようとしたがなぜかどうやっても奥まで入っていかない 思い切ってプラハンで叩いてみたがダメ それが仇となって、今度は外す時にケースのベアリングがクランクシャフトに噛んで抜けてしまった!Oh my God!!

プラーを使って外してケースに再圧入したが今度は斜めに入りかけてまた焦る なんとか修正したが、ケースが入らないのはどうやらナットをタイトに締めすぎたことでシャフトの先端が微妙に膨らんでしまったらしい…もうボロボロだよ

(追記:これが後々トラブルを引き起こすことになる)

グリスを塗って脱着を数回繰り返して、ようやく奥までカバーを入れられるようになった 無くなった液ガスを買い出しに行き、塗り直してカバーを閉じる トータル6時間…疲れた…一時はもうダメかと…

(走行:61,400km)

Tags: 整備

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