05/05/23(Mon) [長年日記]
▼ 荒川村へ蕎麦食いツー
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ドカ号が手元に無いため、このところ休みは家でゴロゴロとつぶすことが多い。
いいかげん山へ出かけたくなった。
正直CRMで遠出はキツイのだが(スピード出ない、ガソリン入らない、尻が痛くなる)、こんな気持ちいい季節にツーリングしないでどうするって。
午前6時30分出発。
久々に仕事明けから睡眠をとらずのツーリング。
とはいえ、春先のようなアタマのすっきりしなさは微塵もない。
どことなく霞がかったような感じだったのは、やはり花粉症からだったのかな。
裏道からR16に出て、プロペラの林立する茶どころ通り(●)へ。
金子から阿須方面に折れ、県道221号(●)〜県道70号で名栗に出る。
東秩父村もそうだけど、この辺りは市街から近いわりに交通が少なく、山里的な風景が楽しめるので好きだ。
立て看板の「名栗村」が黒で消されて「飯能市」になっている。
そうか、名栗はこの春の市町村合併で、飯能市になったんだな。
これから行く荒川村も同様に秩父市と合併した。
村という響きや風情は好きなんだけどなぁ、ちょっと残念。
有間ダム(●)に到着して休憩をとる。
時刻は8時になろうというところ。
平日の朝だけあって人気も無く、小鳥のさえずりしか聞こえない静かさである。
走っている間は革ジャンのジッパーを締め切るほど涼しかったのに、堤体に腰かけて休んでいると、陽射しがぽかぽかとTシャツでちょうど良い暖かさだ。
一人、ハイキングの格好をしたオジサンがやって来たので挨拶すると、記念に棒ノ嶺(●)に登るんだそうだ。
あぁ、そういえば最近、皇太子が名栗に来たって聞いたっけ。
こういうのも悪くないな。
当日は警備でこの周辺タイヘンな賑わいだったらしいけど(^^;
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ガソリン残量を確認するとまだタンク半分ほどあった。
ダムから奥に進み、広河原逆川林道に入る。
昨日雨が降ったのか、ところどころ路面が濡れているが、カラカラよりは木々の適度なお湿りがかえって気持ちいい。
しかしやっぱり山の中は空気がキレイで気分いいな!(^ー^)
CRMは、登り坂ではパワーバンドを外すとホントにスピードが上がらない。
アクセルはほぼ全開で固定されるわけだが、ガソリンの消費が気になる。
誰もいない山道をブイブイ進んでいくと、峠(●)に出た。
開けた峠から東を望むと、やってきた名栗湖(有間ダム)を見下ろせる。
なかなか感慨がありますなぁ。
んー、トレールはマッタリ散歩感覚で、停まったり降りたりがおっくうにならないのがいいね。
これがドカだとなかなかこうはいかないもんな。
もともとこういう荒れ道向きじゃないわけではあるけれど。
峠からは下りで、路面もわりあい良好になる。
と、ちょうど浦山ダムの手前でガソリン切れ。
リザーブになってから走れるのは、平地で10数kmくらいか。
国道までの距離を考えると微妙なところ。
極力アクセルを開けずに低燃費走行を心がける。
特に用はないが、ちょっと浦山ダムに寄る。
欄干から下を見下ろす・・うわっダメだこりゃ。
足がブルブル、腰からゾクゾクッと力が抜けていく。
高所恐怖症、こんなに酷かったっけ?(^^;
R140に出、スタンドで給油してホッと一安心。
もうちょっとデカいタンクはないものか・・
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さて、時刻はまだ10時。
道の駅荒川村前のあづまや園(●)は外せないとして、今日はあらかわ亭(●)にもチャレンジするつもり・・だったが、どちらも準備中だった。
どうやら開店は11時らしい。
それでは、蕎麦の前に温泉に入ることにしよう。
ちょうど道の駅の奥に、鳩の湯温泉という宿があって、そこそこ評判が良いようなので一度入ってみたいと思っていた。
バイクを停めて玄関の前に行くと・・「立ち寄り湯はしばらくお休みします」の看板が。
ガーンΣ(゚д゚lll
入れる時に入っとかにゃぁなぁ・・('A`)
すぐ近くにもう一軒、白雲荘という広大な露天設備のある温泉宿があったのだが、場所柄のわりには設備が大き過ぎるのでそちらはスルーしてしまった。
出湯の街ならともかく、この界隈であまり豊富な湯量を使うとなると質はとても期待できそうにない。
次善案の柴原温泉も、今日は午前中風呂の掃除ということで不発。
そこで、最近源泉が変わったという両神温泉・薬師の湯(●)に行ってみた。
以前訪れた時は良い印象だったが、残念ながら若干泉質は落ちてしまったようだ。
茶褐色の濁りはなくなり、オーバーフローもしていない。
アルカリ泉のぬめりは感じられて悪くはないのだが・・
11時半、あづまや園に戻ってようやく昼飯。
注文してから出てくるのが早い。
・・やっぱり美味い!!(^¬^)
芳醇な蕎麦の香り、蕎麦の腰、のどを通る蕎麦の実の食感、辛〜いツユ・・どれもスバラシイ!
はるばる原付で山を越えて来た甲斐があった。
食事をしたらちょっと徹夜の疲れが出てきた。
道の駅のベンチでゴロ寝タイム。
陽射しがジリジリと肌を焼くが、通る風が涼しいのでそれほど暑くない。
あぁ、充実した休みだ〜・・
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さて、帰路に着こう。
さっきTVで見た予報では、午後から雷雲が発生して、パラッと来るかもしれないとのことだ。
R299で大型トラック2台に掴まった。
ドカならなんなく一瞬で追い越し出来るんだけど、CRMではちょいキビシイ。
温泉入って食事の後、徹夜明け、前車のノロノロペース、排ガス、直射日光、アスファルトの照り返し・・
ツーリングでこういう時は、たいてい意識がモウロウとしてくるもの。
正丸トンネルの手前(●)で名栗方面に右折。
ようやく大型車の呪いから解き放たれた。
風は心地良く、清涼な山の空気、まさしく天国と地獄の差。
山伏峠(●)を越え、里に下りてくるとポツリと雨粒が当たった。
数kmごとに雨宿りする場所を物色しながら足を速める。
幸いポツポツ程度で雨は止まり、とりあえず安堵。
朝来たのと同じ道をトレースしたつもりだったが、一箇所曲がる交差点を間違えてしまい、飯能市街に出そうになった。
戻ろうと、ふと横を見るとそこに「←手打蕎麦 橡庵」の看板。
あっ、ここは以前ネットで調べて、一度来ようと思っていた店では?
看板を頼りに行ってみると、はたしてその店だった!
立地も建物も渋い!
橡(くぬぎ)庵(●)は、林の中の階段を河原に下りたところにある、隠れ家といった佇まいの店だった。
店内からは入間川が望め、とても市街地とは思えない風情がある。
蕎麦はやや緑がかった二八の細麺、藪系か?
腰が強く、なかなかの美味さ。
・・しかしこんな偶然もあるものだなぁ。
店を出て走り出すと、空には雲が広がり今にも降り出しそう。
(降るなよ〜、持ってくれよ〜)と、祈りつつ家に急ぐ。
国道から裏道へ、いよいよポトポトと雨粒が落ちてきた。
かろうじて濡れずに家に辿り着いて、父親に「いや〜、なんとか降られずに済んだよ、ハハハ」と言った直後、図ったかのように雨がものすごい勢いで降り出した。
・・こんな偶然もあるものだなぁw