10/04/21(Wed) [長年日記]
▼ OM-28Vナット交換
OM-28Vの高音域の改善にナットをTUSQ(タスク)に交換してみる。先日うちのスタッフが自分のギターに取り付けたのを弾かせてもらったところ、そのクリーンでまろやかな音質と抜けの良さの変化を確認出来た。
ブランク(未加工)のナットを削り出し、ヤスリで整形していく。金ヤスリでおおよその形を造り、あとはペーパーで細部を整えていく。指板横とネック上に当たる部分の角度を合わせて、なおかつ平面を出すのがやや面倒だった。でもここをしっかり合わせないと出音に影響してくるのは間違いない。ネックとの組み具合を確認しながら慎重に削る。
奥は取り外した元のナット・・よく見ると溝が1弦だけ外側にズレて切られている。BSさんも意外と作業がしっかり出来てないな・・。
そこそこ削れたところで目立てヤスリで弦溝を彫る。溝位置は1弦側を内側に、6弦側を外側に若干オフセット。シェイクハンドスタイルの時1弦は手の平に当たってミュートされないように、6弦は親指での押弦を楽にするための定番の改良である。溝間隔は弦の頂点を均等に分割するパターンと、弦と弦の間隔を均等にするパターンの2通りあるが、今回は前者を選んだ。
ネックに仮組みして弦を張り、ナットヤスリで溝高を慎重に調整。ここで削りすぎたら全部水の泡。経年を考慮して少し余裕を持たせた。溝より上の余分な部分を削り、細番手のペーパーとピカールで磨いて完成。瞬間接着剤を数滴つけて固定。
音質は余分な中域が薄れてかなり明るめになった。イイ感じ!こうなるとサドルも替えてみたいところ。
Total: Today: Yesterday: