09/03/29(Sun) [長年日記]
▼ マホガニーのアコギ探索
R君が先日買って持ってきた小ぶりな古いギブソンのアコギがなかなか良くて、自分もマホガニーのアコギが1本欲しくなってしまった。
OMを買ってから使用頻度が落ちてしまったDだが、時おりケースから出して弾いてみると梅雨時と見違える乾いた枯れた音を出すようになっていた。指弾きではよほど強く弾かないとこもった音しか鳴らなかったのが実に軽やかに音が出てきて、同じアコギとは信じられないくらいだ。もっともこれも空気が乾燥したこの季節だからで、また夏になればしっとりと湿気を帯びて、どうしようもなく鳴らなくなってしまうのだろうか。
OMは購入当初から弾きまくったおかげでだいぶ高音のトゲや中低音の雑味が取れて綺麗に鳴るようになってきたが、結局のところ音のキャラクター的にはもう1本のDと同じなのである。そして年月を経て弦とボディ一体となって出てくる味わい深いDのトーンに較べると、仕方ないがOMはやはりまだ若いので音に深みとコクがない。R君のギブソンと一緒に弾き較べるとそれはいっそう顕著だった。もう一つ、スキャロップブレーシングの、リミッターが掛かったような音圧のある出音にも少々飽きてしまったかもしれない。
ということで、寝過ごして夕方近くになってしまったが御茶ノ水に出かけ、OMかOOOのマホガニーを試奏させてもらうことにした。
1軒目、H。で70年代のOOO-18を試す。軽いタッチで枯れた柔らかい音を奏でるのだがあまりに下が無くモコモコしていた。以前何本か弾かせてもらった近い年代のOOO-18にも同じような印象のものがあった。別の個体は上から下までバランスが良かったが出音が異常に小さかった。やはり音は1本1本で全然違うのである。
次に試した90年代の同じモデルはそれよりだいぶバランス良く出ていたが、明らかにまだ音が若くて刺々しく自分の好みではなかった。それにしてもOOOはロングスケールのOMと較べネックがかなり小さく感じるし、明らかにテンションも緩くて弾きやすい。逆にハイポジションは窮屈になるのだが。
バランスの良い出音という要求に店員さんが薦めてくれたOOO-18GEを弾く。まろやかで澄んだ高音、響く低音。スケール(弦長)が短いOOOはどこやら音のスケールも小さいのだが、これはOMとさして変わらない立派な鳴りだった。さすがにGolden Era。
あまりに素晴らしい音でちょっと気持ちが動いたものの、冷静に考えてみると結局は今時のCDで聞こえるような新品の音なのである。それに中古のお買い得価格とはいえあまりに状態が綺麗なのでもったいなくて使い倒せそうにないし・・
しかしGolden EraってローズもマホガニーもDもOOOもどれも似たような鳴り方になるんだな。レギュラーほど素材の違いが出てないというか・・全部「ゴージャス」という言葉で形容出来そうなw ともあれ俺が欲しい温かなマホガニーの音ではないよな、うん。
2軒目のRSは一人しかいない店員さんがずっとPCに向かっていてもう明らかに応対する気がない(;^ー^) それでも一応OOO-18だけは試奏。やはり低音の無いポコポコした音。バランスの良いマホガニーが欲しいと言うとギルドを出してきたので弾かせてもらったが、確かに上から下までしっかり出ていながら温かみのある良い音だった。しかしいかんせんボディサイズがでかいのとネックがまるでエレキのような細さ。それでは俺の太い指ではコードストロークくらいしか出来なくなってしまうのだ。
今日はここまででタイムリミットのようだ。気に入ったのが見つかるまでまた探しに来るとしよう。