07/07/02(Mon) [長年日記]
▼ 本州脱出!北海道2000キロ 第2日
昨日、海上の人となったオイラは長距離フェリーでの船旅を満喫していた・・
小樽への入港時刻は午前4時30分であるが3時過ぎには目が覚めてしまったので、また船内をぶらつくことにした。
強風のためデッキへの出入口は閉鎖されていた。陸側の窓を覗くと彼方に町や灯台の灯りが見える。
逆側の窓に移動してみる。本来なら漆黒の海しか見えるはずがないのだが・・やはりポツンポツンと光が??
しばらくして窓の外を見ると光はさらに増えていて、それが漁船の灯りだとわかった。こんなところにも日々の人の営みがあるのだなぁ・・ちょっと感慨を覚えるね。
空が白んで他の乗客たちも起き出してきた。朝食を食べてそろそろ下船の準備を始めよう。
小樽港に接岸し、下船のアナウンスがされるとロビーは人でごった返した。ちなみに今日は自動車が多いので、危険防止のためそちらを先に下ろすとのことだった。
船から下りると後はもうどこに行くのも自由である。見知らぬ町に放り出されてどっちへ行って良いものやら少し迷うが、かえってラッキーなこともある。下りたら真っ直ぐ高速に乗るつもりだったけど迷ったおかげで小樽の運河をチラ見することが出来た。
道央自動車道を飛ばして行くと、都市部を離れ千歳川を越えたくらいから霧が立ち込めだした。岩見沢辺りでは周囲はホワイトアウト、完全に濃霧に覆われてしまう。
まだ車の少ない早朝だから良いものの、上陸早々いきなり追突の危険に曝されるとはっ><
徐行や停まるのはかえって危険だ。数10秒おきにシールドを拭いながら、前方を注視して走り続ける。
美唄まで走るとようやく視界が広がった。茶志内PAで一息つく。
雨はイヤだけど霧もイヤだよ。はぁ・・
北海道の霧とはこれから毎日のようにお付き合いすることになる、なんてことは この時はつゆ知らず。
ガソリンの給油タイミングになったので旭川北ICで下りると、料金所のオジサンが話しかけてきた。
「どこまで行くの」「それなら今は層雲峡までICが延びててね」「比布からは無料だからガソリン入れたら戻って乗るといいよ」てな感じで情報を提供戴いた。
ここでガス欠にならなければ、このオジサンからの情報も貰えなかったことになるわけで・・ 結果的には今回はなかなか運の巡りが好調なのかもしれない^^
オジサンに従って旭川紋別自動車道に乗りR39に出た。ここまでは高速道路とバイパス道だったから、これでようやく本当に北海道の道を走ることになるわけだ。
道は渓谷に入っていき、早速素晴らしい景色と快適な走りを堪能できた。この道の広さ、走りやすさは何?^^
層雲峡に到着。大観光地も早朝とあってまだ静寂の中だ。
大雪ダムでR273に折れるとさらに極上の山間ワインディングロード!水を得た魚のように走るドカ。
三国峠からの雄大な展望。なんという贅沢!
そこから松見大橋をぐるりと回って、先ほど見下ろしていた森の中の一本道へ・・まさにワインディングパラダイスっ!!
糠平から足寄に出ると急に開けた街になった。工事渋滞に巻き込まれる。北海道でも渋滞はあるんだ・・^^;
R241で見つけた食事処で昼食を摂る。というか、「新鮮 牛乳あります」の看板に目を引かれたのだった。あまり味には期待せず味噌ラーメンを頼んでみると、シャキシャキ野菜が乗っていてこれが美味い。
壁の一角に貼られた日本地図には無数のマチ針が刺さっている。店にやってきたライダーが自身の地元を示した針である。オイラも川越に1本刺してきた。
道道664号に折れてオンネトーを目指す。小さな牧場地帯を走るのどかな道だ。こんな道をトコトコ走るのもまた良い。
やがて道はダートになり、その後数kmほど進むとオンネトーの湖が現れた。
うぉ・・なんてキレイな色なんだろうか・・! 空のブルーや緑の色が映りこんで複雑なグラデーションになっている。背景の阿寒岳、阿寒富士もいい感じだね!
こんな景色が見られるんならダートを延々走ってきた甲斐があるってもんだ^^
ほとりに下りて湖をしばらく眺めていたら、車が停まる音がして5〜6人ほどの少年たちがやってきたので場所を明け渡す。しばらく歩いていくと、木々が開けた場所にいかにもな看板が立っていた(゚д゚) なんだ、しっかり観光名所じゃないか。
しかもどうやらオイラが来たのと反対側の道は全舗装になっているようである。国道からも折れてすぐなので普通はみんなそっちから来るのである。・・てことは自分のはムダな労力だったのかよ!!ヽ(`Д´)ノ まぁリサーチ不足で仕方ないね^^; こんな経験もいいサ。
今度は観光バスがやってきた。賑やかになりそうなのでそそくさと退散する。
国道に戻ると阿寒湖方面と美幌方面の分岐に差しかかった。峠ライダーならばやはり一度美幌峠を走っておかなくては、ということでR240から美幌に向かう。
市街から峠に向かうR243はなだらかに高度を上げていき、ピークになる景色の開けた丘上には道の駅美幌がある。
パーキングにバイクを停め、建物内を物色してから脇の展望台への階段を登っていく・・
な、なんというパノラマ!!これが屈斜路湖・・こんな景色関東じゃめったにお目にかかれないよ。はぁ。
つってもこんな写真一枚じゃ、この開放感や迫力はぜんぜん伝わらないよね・・残念ムネンっ!><
しばらくの時間展望台から動けずにいたら、定年後 軽をキャンピングカー風に改造して北海道を一週しているというオジサンに声をかけられた。道の駅で寝泊りしてたいしてお金も掛からないし、ゆっくり気ままに見て回れると言っていた。今回駆け足のオイラとは大違いだ。時間とある程度のお金があればそういうリタイヤ生活も良いよな。
足寄で片側のオイルクーラーのマウントのラバーが割れているのに気づいたので、コンビニで強力接着剤を買っておいた。駐車場で作業して1時間ばかり硬化を待つ間、芝生で仮眠した。うまくくっついたようだ。初めて出先でこのトラブルに遭った時は針金で吊って帰ったっけなぁw
弟子屈への下りは気持ち良いカーブの連続を満喫して、屈斜路湖に飛び出した感じの和琴半島に寄ってみる。湖畔に湧いている無料の温泉が目的である。
国道の交差点から入ってすぐでキャンプ場が2つと売店があるくらいの静かな場所だ。半島を一周する遊歩道もあるが、時間と体力の問題でスルーである。
ゲームの風雨来記ではしばしばここでキャンプを張っていた。なので今回用具を持ってきたら一度ここに実際に泊まってみたかったのだが、テントがデロデロ状態になっていたのですべて宿泊まりにした。たった3泊だし、やっぱりふとんで寝られるのはありがたい。荷物も倍以上違うしね。今日は美幌峠で摩周温泉の宿に電話を入れ、予約を取っておいた。
露天風呂には3人の先客がいた。みなオジサンである。横に停めてあるハンターカブの持ち主だろう。
挨拶をして無色透明の湯に足を浸ける。熱い。「ハハ、熱いだろ?」「1時間以上いていまだに湯船に浸かってないよ」湯船の端で少し話しこむ。
湯船の底は砂になっていて、うっかり体勢を崩すと湯が攪拌されてしまいアチチ!となるから静かに身を沈める。なんとか成功。でも数分入ったらもう充分です、という感じだ。こんな経験もまた良し。
摩周温泉にたどり着く。道の駅の案内所で地図を貰い、探しながら宿に行ってみると家人は外出中らしく「○○様ロビーにてお待ちください」と貼り紙がしてあった。
しかしただ待つのも退屈なので、摩周湖まで出かけて時間を潰すことにした。
摩周湖は今回の北海道行の目的地のひとつである。これまた気持ちの良い道道を駆け上るとやがて右手に第一展望台の入口。
バイクの駐車料金100円を支払うと、半券が硫黄山でも使えるそうだ。二日間有効というのは良いよな。
・・しかし30分後、帰りに前を通るとすでに料金所は閉まっていて、自由にタダ見放題状態だった。時間差攻撃!w
展望台から摩周湖を見下ろす。キレイに晴れている。どうせ婚期は遅れてるさ・・と自嘲しながら、とうとうやってきたなぁと感慨に浸る。辺りを見回してもゲームと違ってヒロインの姿は無かった。
それはともかくやっぱり北海道はスゲェよなぁ。美幌峠といい摩周湖といい、こんな絶景がポンポン出てくるんだからw
第一展望台を出てちょっと走った先にある第三展望台を訪れた。第一には広い駐車場や売店もあっていかにも観光スポットといった感じだったが、こちらの方は駐車スペースもこじんまりとしている。
それでも眺めはまったく引けをとることはなかった。夕日に映える美しいカムイシュ島。
背後を振り返れば硫黄山や屈斜路湖の雄大なパノラマ。
日が傾き肌寒くなるまでオイラはその光景を目に焼きつけていた。
宿に戻るとおばちゃんが帰ってきていたので、宿泊料を先払いして部屋に上がる。ガレージにバイクを仕舞わせてもらえたのはありがたいね。
アンテナのつなぎ忘れでテレビが点かなかったり、フロントへの電話も不通だったりで、しばらく客が入ってなかったんじゃないかと思われる。極めつけは素泊まり3,500円のはずがなぜか4,950円の請求だった。
温泉は一応掛け流しではあるが、源泉が80℃と熱いのでかなり加水されている。正直いまひとつだが、これもまた旅の醍醐味てやつさ。
風呂から上がって打ち上げ。セイコーマートにて買いこんだビールと特大おにぎり×2を戴く。ビールが入るとツマミ程度でお腹が一杯になってしまうのだ。
いやぁ、今日の一日は充実していたなぁ。明日もこの調子で行ければ良いのだけれど。
それではおやすみなさい。
(走行81,940km)
ふむふむ、宿泊にしましたか、どうりで後ろの荷物が少ないと思いました。そのほうが荷物もコンパクトにできるしいいよね。北海道はやっぱ景色が違うんだね、旅の解放感120%って感じだろうなぁ、初日から結構距離を走ってますが、走り良さで数百キロもヘイチャラですか。
人工物がほとんど無いに等しいので景色がすごくスッキリしてます。<br>この日は高速を使ったので距離延ばしてますね。<br>この後ズルズルと尻すぼみになりますが、下道も街中以外は平均ぬふわペースで走れますよ。(いけない、お口にチャック)
やっぱ北海道の晴れの日は写真が綺麗 シャキーーンって感じでいいです 緑と青空の中ドカの赤もくっきりして最高!!この日見た景色だけでも行った価値有りましたね
いいなあ!この梅雨空の最中に<br>カラッと晴れた北海道はやっぱり<br>いいですね。旨いもんも喰ったようだし<br>いいなあ!
>にしさん<br>せっかくなので初めてデジカメプリント出してみたんですが、これが予想外にキレイでびっくり。やっぱり緑に赤は映えますね^^<br>>kazeさん<br>いやーサイコーでした。霧はウザかったですけど結果的に降られてないし。ただし飯は地元海産物はオイラ一切NGですよw