10/09/06(Mon) [長年日記]
▼ 涼風求め信州へ
まだ涼しい早朝に目が覚めてしまったので、勢いで家を出る。蓼科スカイラインに乗って、夏なお涼しい大河原峠からビーナスラインに登ろう。
まずは関越〜上信越道で下仁田へ。そのままR254で内山峠を越えようかと思ったが、すでにトラックが多く快適に走れそうにないので、r93に向かい、田口峠越えのルートを取る。
以前は見落としていたが、途中に蝉の渓谷という景勝があった。ちょうど休憩のタイミングだったので立ち寄ってみる。紅葉の綺麗な場所でもあったようだが、数年前の台風で川面のモミジがすっかり流されてしまったそうだ。
さらに進んでいき県境を越えると狭岩峡という景勝地がある。ここも紅葉の季節が美しいらしい。記憶と記録を辿ったが、紅葉の時期に田口峠を走ったことはなかったようだ。一度来てみようか。
晴天続きで路面コンディションも悪くはなかろうと予想したが、どうも朝方に一雨パラついた様子で、山間部の深い方面には若干ハーフウェットの箇所が残っており、浮き砂もあって思うようなペースで走ることが出来ない。これならいっそもう一足延ばして、ぶどう峠ルートにした方が良かったか?
ともあれR141に出て、蓼科スカイラインへの入口に向かう。途中に通行止めのため迂回を促す看板があったので、ひとつ手前のr150からエントリーした。のどかな田園地帯の県道を抜けて美笹まで駆け上がると、スカイラインと直交する。
蓼科スカイラインは、交通量はほとんどないがよく整備された走りやすいワインディングだ。快調なペースでどんどん山に入っていくと、やがて辺りが低い雲に覆われていく。肌寒い。
スカイライン名物?だった、モトクロスのウォッシュボード級のアスファルトの凸凹は改修されて、ほぼフラットになっていた。あれは本当に酷かったからなあ。
そんなわけでスムーズに峠に到着。ちらほらとハイカーのものらしき車が並んでいたが、静かなものだ。売店は閉まっていたが自販機でコーヒーを買って、峠からの眺めを楽しみつつしばし休憩。
再び走り出し白樺湖を目指す。路面のバンプで車体がガタッとなったと同時に、フロント周りからバキンという音がした。
!?と思いながらしばらくゆっくり走っているとメーターマウントが異常に振動している。もしや取付けボルトが落ちたのか、とバイクを停めてチェックしたが、しっかりと固定されている。が、走り出すとやはり普通でない揺れ具合である。そして心なしか、メーターの向きがいつもよりもだいぶ上を向いている。
マウントの固定に異常がないとなると・・。カウルをすべて外してアッパーカウルステーをチェックしてみると・・案の定だ。フレーム中央から左右に延びるステーが根本から折れていた。経年によるサビ、転倒のショックや、それに伴い力技で歪みを修正した際に疲労が溜まり、最終的にバンプのショックで折れてしまったのだろう。
実は先週のツーリングで、フロントから何度かキコキコという異音がしていたのを聞いたが、おそらくこの時すでに片側のステーは折れてしまっていたに違いない。路面からの振動でステーが上下に揺れて破断面がスレて異音を発生していたようだ。
ステーを持ち上げて、残るフレーム左右に延びる部分のボルトを増し締めしたが、ライトやミラー一切の重みをここだけで受け続けるのは不可能というもの。強い振動を受け続ければあっさりまた落ちてしまうだろう。
今のところ固定されてはいるが、どこまで持つかわからない。これ以上先に進むのはリスキーである。白樺湖で引き返しを決定、r40女神湖方面から佐久へ向かった。
沿道にコスモスが綺麗に咲いたR254内山峠を越えて、下仁田から湯ノ沢トンネルで上野村へ。R299を東に進み、r71土坂峠を越えて吉田へ。高速で一気に帰らなかったのは、汗でドロドロなのでとにかく湯に浸かりたかったのだ。
千鹿谷鉱泉に行くと、ちょうど宿のお母さんが外で業者の人と何か話をしていた。日帰り入浴を頼むと、湯船のお湯が午前中に張ったきりなので冷めてしまっているという。それでいいならお金はいいから入っていってください、というのでありがたく頂戴した。電柱の変圧器の故障でお湯がうまく沸かせなくなっていたそうだ。
気持ちよく汗を流せたから風呂を出て700円渡そうとすると、200円だけ受け取ってタオルまでおまけしてくれた。ありがとうございます。
騙し騙しまだなんとか走れそうなので、嵐山小川ICまで下道で楽しむことにした。寄居からr264〜r11と交通量のない山里の道を走り抜ける。東秩父の農産物直売所で最後の休憩。地元の軽トラおじさんと少し会話して、すっかり日が傾いた頃関越に乗った。