05/10/25(Tue) [長年日記]
▼ ツーリングはトラブルとともに 後編
一夜明け、爽やかな高原の朝。
朝風呂に浸かった後、朝食前に一の瀬園地(●)までひとっ走りする。
冠雪した乗鞍の雄大な景色を間近に望む。
清涼な空気が旨い。
撮影ポイントを探しながらトロトロと走っていると、同じように一人、景色を楽しんでいるBMWのライダーがいる。
こんな早朝からこの人も好き者だなぁ、と思っていたら、どこかで見たようなヘルメット・・あれぇ??
最近900SSからBMWに乗り換えたRIKUYUKAIさんだったΣ(゚Д゚)
そういえば昨日俺が「明日は志賀に行きます」と言ったら、ありすママが「友達の都合がついたら一緒に行きませんか」と言ってた・・サプライズか〜、まったく。
でもしばらく連絡取ってなかったから、会えて素直に嬉しい。
朝4時に家(富山)を出てきたんだって・・
ありすに戻って朝食を済ませ、出発。
すでに松本への国道はそれなりに車が多かったが、ママ@MHeの先導でガラガラの抜け道を快走する。
今度から使わせてもらおう。
志賀では日曜に降雪があったらしいが、Webのライブカメラでは雪は見えなかった。
役場に問い合わせても道路は普通に走れるとのことだった。
R254を東に進み、三才山トンネル(●)、平井寺トンネル(●)を抜け、18号上田バイパス(●)へ。
市営っぽい感じのレストハウスで休憩。
BMWというとやたら大柄で渋いイメージがあったが、RIKUYUKAIさんのBMWはまさしくSS(スーパースポーツ)そのものである。
なにやらの限定車らしく、たしかにスポーティーでカッコイイ。
乗り換えたと聞いた時は、なんだRIKUYUKAIさんも落ち着いちゃったのか・・と密かに嘆いたがw、ビュンビュン走りは健在だったので安心した。
R144で管平に出た。
鳥居峠(●)をパスし、すぐにパノラマライン(●)という広域農道に折れる。
通る車もほとんど無く、広大な景色を楽しみながら快適に走ることができる、名前のとおり爽快な道である。
撮影ポイントではパシャパシャやりつつ、3人でガンガン走った。
R292で草津に出、志賀草津道路(●)を上る。
峠に近づくと、あたりに霧が漂いだした。そして強風。
間に一台はさむと、もうテールランプが見えないほどの濃い霧である。
こんな状況でも、追い越しの対向車がセンターを割って来たりするのでヘタに気を抜けない。
渋峠(●)に到着。
こんな暴風の中でも山に登っているオジサンオバサンたち・・スゴイよ(^-^;)
そこに山があるからだ?w
さて、ここからリフトに乗って、横手山ヒュッテで日本で最も高所で作られたパンを食べる予定だったのだが、たたきつけてくる強風と霧雨の中、とてもそんな気にならない・・
道を挟んで2軒あるレストハウスはなぜかどちらも食堂が休み('A`)
ほっと人心地ついた。
俺はここで引き返すので、なごり惜しいが長野側に下りる二人とお別れである。
店を出、バイクを見て、はっととんでもないことに気がついた。
リアにくくりつけていたデイパックが無い。
盗られた?・・いや、デジカメで確認すると、渋峠ですでにその姿は消えていた。
どうもパノラマラインから志賀草津の間で落としたようである。
なんてこったぁぁ・・!!
奥多摩に引き続いてまたやってしまった('A`)
道端に落ちているであろうデイパックを探しつつ、来た道を逆にトレース。
気が急いてしまうが、どうせもうのんびり行くしかないので、せめて景色を楽しみながら戻ることにしよう。
とはいえなにしろ標高が高いので、峠の周りは森林限界で紅葉どころではないw
天気も天気だし、荒涼としたなんとも寒々しい風景が広がる。
市街近くまで下りてくると紅葉も美しい。
すでに日が傾き始めている。
明るいうちに荷物を探さなくては・・
パノラマラインでは思い切り飛ばしたので、ここで落とした可能性が一番高い。
注意深く路肩を見ながら戻るが、どこにもその姿は無い・・
デイパックの中には着替えとタオル、洗面用具・・
ウェストバッグから、デイパックに入れたと思っていた充電器と予備のSDカードが出てきたのは不幸中の幸いだったが、一番痛いのはメガネ。
高かったのに・・
デジカメで最後に存在を確認した地点まで戻ったが、とうとうバッグを発見できなかった。
見落としたのか、それとも誰かが気を利かせて拾ってどこかに届けてくれたのか。
しかし落とした場所がわからないから、どこに問い合わせようもない。
風景はオレンジ色に染まり、日が暮れようとしている。
もはやこれまでか・・
近くにバラギ湖(●)という湖があったので、ついでに寄ってみた。
広いし開けてていいのだが、湖以外なんにもない場所だったw
県道94に折れ、湯の丸高原(●)へ。
雰囲気のいい鹿沢温泉の前を通るので、飛び込みで泊まれるようならそれもいいなと思い、最も年季の入った建物の旅館に問い合わせたが、体よく断られた。
まぁ仕方ない。
これも一人旅の悲しさよ。
小諸ICから上信越道に乗り、家路に着く。
横川SAで給油と軽く食事をとった。
走りっぱなしでちょっと疲れたので、ベンチにゴロンとなる。
それにしても不思議と落ち込んでいない。
これがずっとソロツーだったとしたら悲惨この上ない気がするが、やっぱり昼間二人と一緒に走れたことが大きいのだろう。
トラブルを差し引いてもプラスという感じ。
富山から飛んできてくれたRIKUYUKAIさんに深く感謝である。