13/04/26(Fri) [長年日記]
▼ Warmothのネック
アメリカのコンポーネントギターメーカーのwarmothでリプレイス用のネックを購入してみたのは前に書いた通り。そして待つこと約1ヶ月、モノが到着した!
ビンテージフィニッシュにしたためか、バーズアイもハデハデしくなく落ち着いて見える。ヘッドやバックには軽くトラ杢も入っていてなかなかのルックスだ。
元のネックを外し、ペグを移植する。ブッシュ穴が規格より0.4mmほど小さくてそのままでは入らず、リーマで少し広げた。
ボディに取り付け。時々ボディのネックスロットにうまく合わない場合があるというので警戒していたが、意外に素直にはまってくれた。とはいえ左右には隙間が空いている。キツくて入らずに削るよりはいいか。トレモロがベタづけのせッティングなので、弦高をサドルの調整範囲に収めるには、元のネック同様に手前に起こす感じでシムを挟む必要があった。
ナットは新規に作製。溝深さと弦間隔の調整で2個ムダにしたよ・・でもその甲斐あって最終的にとても弾きやすくなった。
さて、肝心のネックの握り。
ナット幅42.9mmのアメスタサイズのネック幅はやっぱりちょっと広すぎだった。ただ、これより下のナット幅だと今使っているネックと同じサイズ(41.3mm)になってしまう。Warmothにはなぜかこの中間のサイズ(42mm)が無いのだ。ストラトなら一番メジャーだと思うんだけど(日本でだけ?)。
ネックシェイプは友達の持っているAxisシリーズの、6弦側が太め、1弦側が薄めになっている非対称グリップがすごく良いフィーリングだったので、同系のWolfgangタイプを選んだのだけれど、親指側の厚みが余計に幅広に感じる一因になってしまったみたい。でも幅広+薄いネックはさらに苦手なんだよね・・
久々にやっちゃったかな〜って思った・・w でも数日間弾いているうちにすっかり慣れて、親指を表に出すシェイクハンドもセーハも実は弾きやすいのに気がついた。10"〜16"のコンパウンドラディアスで各弦のクリアな鳴りを保ったまま弦高を低く出来るのがありがたい。
フレットはミディアムハイの6105のはずなんだけど、気持ち小さめで高さが足りてない。Jim Dunlopではないメーカーの近似のフレットみたいだ。ハイポジションのチョーキングはちょっと厳しい。これならミディアムジャンボでも良かったな。
それと、指板のエッジがまったく落とされていなかったので握り心地が刺々しくて好きじゃなかった。これもまた余計に幅広を感じさせる一因でもある。ローズ指板と違って塗装がしてあるメイプル指板は削って丸くすることが出来ないが、ネット情報でドライバーの柄を使ってエッジをロールする方法を知りやってみたところ、元のネックに近い、実に良いフィーリングになった。
ただしぶっちゃけ木を押して凹ませるわけだから、その分余ったポリの塗装は浮いてベコベコになってしまうので見た目を気にする人はやめておいた方がいい。一ヶ所塗装が欠けちゃったし。ラッカーなら剥がれずにくっついててくれたのかなぁ?
音質はやっぱり微妙に変わってしまって、ハイミッドが少し増えて、その分耳に刺さるプレゼンスとドスンとくるローが目立たなくなった(たぶん弾いてる人しかわからない程度の微細な差)。元のネックがドンシャリ傾向だったのがわかる。なので高〜低音まんべんなく出るようになってバランスはむしろすごく良くなったと思うが、その代わり優等生的になったのが若干淋しいかも。わりとワイルドな音を出す'69PUでもそうなのだから、ヴィンテージ系のPUなら一層大人しくなりそうだ。
(追記:音質の変化の原因は、ネックの材自体よりも指板のラディアスが平坦になったことに起因しているのではないか。PUはきつめのrを想定したポールピースの高さになっているのに対して、現状弦の状態はフラットに近いため、相対的に1、2弦、5、6弦が離れ音量が小さく、3、4弦が大きくなった。そのためレンジが多少狭まって聞こえるのではないだろうか。)
▼ まだテンションの変化に敏感で、チューニングの上下にネックが落ち着かない感じだが、とはいえ鳴りはでかいし、しっかりとした振動を感じる良いネックだと思う。ロッドのアジャストがヘッド側についてるのが調整が楽でイイね。