03/05/10(Sat) [長年日記]
▼ 悪夢の京都旅行3 挫折編
-第3日-
晴れ。
今日は哲学の道周辺を散策する予定。
なぜかまた朝食が出なかった。
これはもはや、朝食付きで頼んだことを忘れているとしか考えられない。
ずいぶんいいかげんな宿だよなぁ・・(´・ω・`)ショボーン
ともあれバスで岡崎公園へ向かおう。
わりあい気軽に決めた散策コースだったが、なかなかきれいな景色のところばかりで気分が良い。
岡崎公園からインクラインを経て南禅寺まで歩き、そこからは定番の観光コースをたどり、哲学の道へ至る。
また見覚えのある風景。
10数年前入った店がそのまま変わらずそこにあることに、妙な感動を覚える。
満開の桜並木と小川。
行き交う人も多く、思索に耽るほどの落ち着いた雰囲気ではないが、のんびり散歩したくなるいい日和だ。
哲学の道の終わりごろに手打そばの看板を見つけ、ここで遅い昼食をとる。
感激するほどではないがしっかりした手打そばで、この旅でようやくまともな食べ物にありつけた感じだ。
銀閣寺前にひなびた大衆食堂を見つけ、夕食はここで取ろうと当たりを付けておく。
バス停で宿へのバスを待つが、時間的にかなり本数が少なくなっていた。
おかげでけっこうな時間待たされ、宿に着く頃には辺りはすっかり真っ暗になっていた。
部屋で一休みした後、清水寺のライトアップを見に行く。
バスの時間を気にする必要もなく、こういう時こそバイクで来た甲斐があるというものだ。
ライトアップされた清水寺は昼間見た時と違って幻想的な雰囲気だった。
オレンジ色に照らし出された桜、建物。
舞台からは京都市街の夜景が広がる。
グループやカップルで来てたらさぞ盛り上がるだろうな。
ふと地元の連中のことを思い出した。
出店の屋台でいそべ焼きを買うが、妙に甘ったるくて不味かった。
いまだこの旅でこれはという美味いものに当たったためしがない。
夜9時近く、夕食を取ろうと、昼間見当を付けておいた定食屋に向かうが、店はすでに終わっていた。
ちょっと来るのが遅かったな。
幸い隣のレストランバーが営業中だ。
狭い店内にダーツのゲーム機が置いてある小゚ュ落た店だ。
テーブルに付いて注文する。
先ほどから話し声がするのでふとカウンターを見ると、サンダル履きの小汚いじいさんが携帯に向かって大声で話しこんでいる。
すっかり出来上がっている様子だ。
あちゃぁー、と思いつつ我慢して品物が来るのを待った。
注文した物が来たので食べ始めると、ようやく長話が終わり、内心ほっとする。
どうやらじいさんは常連客のようだ。
今度は店のマスターとダーツの話が始まった。
話の最中、突然彼はツカツカとこちらの方に歩いて来ると、ダーツゲームをやり始めた。
途端に楽しい楽しい食事タイムどころではなくなった。
というのはちょうどダーツを投げる辺りにオレの席があり、彼がダーツを投げるたびにゴツン!ゴツン!とサンダルが当たるのだ。
おまけに、投げる時のふはぅっ!ふはぅっ!という掛け声?が頭の真後ろで響いて、気持ち悪くてたまらない。
マスターはこちらの微妙ないらだちをわからないのかわかっているのか、にやにやしながら見ているだけだ。
我慢、ガマン・・
オレのちっぽけなヤセ我慢はそこまでだった。
ほとんど手付かずの料理もそのままに金を置いて店を飛び出す。
久々に極悪な店に当たったもんだ。
この事件のせいで、さらに京都の印象が悪くなってしまったことは言うまでもない。
この旅行、何かにタタられてるのだろうか?
コンビニで酒と弁当を買い、宿に戻る。
イヤホンでラジオを聞きながら寝ようとするが、目が冴えて眠れない。
空が白むころ、ようやく眠りに落ちた。
-第3日/了-