03/05/12(Mon) [長年日記]
▼ 悪夢の京都旅行5 完結編
-第5日、最終日-
晴れ。
しかし天気は下り坂で、明日午後あたりからこちらは雨になるらしい。
帰るのにはちょうどいいタイミングだ。
気温が低いので、革ジャンの上に卸したてのカッパを着込み出発。
通勤時間の市街を抜け、名神高速、中央高速に乗り継ぐ。
先のわからない行きと違って、帰りはハイペースで快調に飛ばす。
昼前には諏訪湖SAに到着していた。
諏訪まで戻ってきた時には心底ほっとした。
目に入る雰囲気というか、空気がどこかのどかなのだ。
行きの時のようにブロックの上に横になって体を伸ばす。
風を切って走ると肌寒いが、じっと太陽の光を浴びているとぽかぽかと暖かい。
そうだ、と諏訪湖SAには日帰り湯があるのを思い出し入ってみる。
施設自体は小さいが、大きな窓から諏訪湖を眺めながら入浴することが出来る。
客は数名で快適な入浴タイム。
冷えた体もすっかり暖まった。
売店でお土産をまとめ買いし、出発。
引き続きペースを落さずにひた走る。
山梨県に入った時、目の前一面が鮮やかなピンク色に染まった。
この辺りでは桃の栽培が盛んなのだ。
高速道路の単調なアスファルトを見なれた目にはとても優しい光景。
こんな些細なことでも心は癒されるものだなぁ。
そのせいか、このまま八王子まで高速を走る予定だったのだが、オレはふと寄り道をしたい気分になった。
勝沼ICで高速を下り、塩山市へ。
柳沢峠から青梅街道を奥多摩方面へ、いつものルート。
やはり自分は、人ごみの観光地より淡々と峠を走っている方がずっと楽しいと実感させられる。
鳩ノ巣の釜飯屋で遅い昼食を食べる。
もう日も傾き始めていた。
今回の京都旅行は、たまたま巡り合わせが悪かったのか、はたまた相性が悪いのか、散々な印象だったが、後になればそれもまた良い笑い話になるだろう。
人間なんてそんなもんだ。
でももしまた京都を訪れることがあったら、今度は良い思い出を持って帰りたい。
何にしても悪いことばかりではないはずだから。
-了-